研究活動

在日クルド人コミュニティ調査報告会 KARIHŌMEN 日本で《クルド》として生きるということ【終了】

日時:2022年7月17日(日) 15:00-17:10(開場14:30)
会場:上智大学(四谷キャンパス)2号館4階401教室 ※四谷キャンパスアクセスガイドとマップ
*会場が変更になりました。お間違いのなきよう。
(旧)2号館508 → (新)2号館4階401教室 です
入場無料、申し込み不要

 埼玉県の川口/蕨市には、現在、約2000人のトルコ国籍のクルド人が、解体などの仕事に就きながら、家族とともに暮らしています。その多くは難民申請をしていますが、認定された人はまだいません。難民不認定後に在留資格が取り消され、《仮放免》となった者たちは、就労を禁止され、移動の自由も健康 保険もない状態で、この国で生きていかねばなりません。
 この春、トルコから、気鋭の人権派ジャーナリストであるイルファン・アクタン氏が、京都大学を拠点とするプロジェクトの一環として招かれ、川口/蕨市のクルド人コミュニティでインタビュー調査を行っています。《仮放免》という「身分なき身分」は人間の生にいかなる困難をもたらしているのか。その困難が、コミュニティ内部の社会政治関係のダイナミズムに及ぼす影響とは何か。アクタン氏に、3カ月にわたるフィールドワークで明らかになったことの一端を報告していただきます。

講演言語:トルコ語(日本語通訳付き)

プログラム
15:00-15:10:趣旨説明 村上薫(アジア経済研究所)
15:10-16:10:イルファン・アクタン(ジャーナリスト)「川口/蕨市の在日クルド人コミュニティについて」
16:10-16:20:休憩
16:20-16:30:コメント 稲葉奈々子(上智大学)
16:30-16:40:コメント 長沢栄治(東京外国語大学)
16:40-17:00:質疑応答
17:00-17:10:閉会挨拶 岡真理(京都大学)

IRFAN AKTAN|イルファン・アクタン 
トルコのジャーナリスト。アンカラ大学コミュニケーション学部ジャーナリズム 学科在学中にジャーナリストとして活動を始め、ニューズウィークトルコ版をはじめトルコ各誌に執筆。IMCテレビのアンカラ支局長(2010年)、Gazete Duvar(2016-21年)を経て、現在、Express誌、birartibir.org その他に執筆。イラク・イラン難民のドキュメンタリー『オメルよ、家に帰れ』『裏庭の人々』を制作。著書に、現在のイラク出身のユダヤ人でクルド人の祖父と結婚、ムスリムに改宗しトルコに移住した祖母の一生を記録した『Nazê:ある移住の物語』(2011年)、クルド問題に関する識者へのインタビュー集『毒と解毒剤:クルド問題』(2006年)がある。主な関心は、クルド問題、難民、不利な立場にある集団、人種差別政策、報道の自由と表現の自由。2022年度European Press Prize 報道部門にノミネート。

主催
科研基盤研究(A)「トランスナショナル時代の人間と「祖国」の関係性をめぐる人文学的、領域横断的研究」(代表:岡真理)
科研基盤研究(A)「イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究」(代表:長澤榮治)
上智大学イスラーム地域研究所
問合せ: projectwatan3@gmail.com