研究活動
来る6月16日(日)、早稲田大学にシリア人小説家のサマル・ヤズベク氏をお招きし、小野記念講堂において、下記の通り、講演会「シリアの祖国、文学、女性―小説『歩き娘』を入口に」を実施いたします。ご来場をお待ちしております。
・日時:2024年6月16日(日)14:00-16:30
・場所:早稲田大学 小野記念講堂(東京都新宿区西早稲田1-6-1 27号館 地下2階)
https://www.waseda.jp/culture/about/facilities/
・講演者:サマル・ヤズベクさん(小説家)
・司会:岡真理(早稲田大学)
・モデレーター:岡崎弘樹(亜細亜大学)
・新刊紹介:柳谷あゆみ(訳者・東洋文庫研究員)
・通訳:森晋太郎(アラビア語通訳者)
※入場無料・事前申込不要
<講演趣旨>
『無の国の門―引き裂かれた祖国シリアへの旅』(白水社 2020年)に続き、邦訳2作目の小説『歩き娘―シリア・2013年』(白水社 2024年)の刊行を記念して、現代シリアを代表する女性作家サマル・ヤズベクさんにご登壇いただき、「シリアの祖国、文学、女性―小説『歩き娘』を入口に」というタイトルでお話しいただきます。アラブ文学だけでなく、シリア問題や難民問題に関心のある学生や市民の方々にもお越しいただき、現地の知識人との直接的な交流の時間をもてればと願います。
<プログラム>
13:40 開場
14:00 開演 主催者挨拶:岡真理(早稲田大学)
14:05-14:15 新刊の紹介(柳谷あゆみ)
14:15- サマル・ヤズベクさん講演
「シリアの祖国、文学、女性―小説『歩き娘』を入口に」
15:15 休憩
15:30 質疑応答
16:20 閉会の挨拶
16:30 終了予定
<サマル・ヤズベクさんの略歴>
1970年、シリア・ラタキア県ジャブラ生まれ。99年、短篇集『秋の花束』を刊行、文筆生活に入る。アサド大統領と同じくイスラーム教アラウィー派の一族の出身でありながら、2011年以降、一貫して反アサド政権の立場をとり、逮捕・拘束を経て同年夏にシリアを脱出。小説家、シナリオライター、編集者、ジャーナリストとして活躍する一方、女性を支援するNPO団体を設立。2009年、39歳以下の優れたアラブ作家「ベイルート39」の一人に選ばれる。2011年に始まったシリア蜂起の最初の四か月の日記に基づく長篇小説『交戦』を2012年に刊行。英訳は同年の国際ペンクラブのピンター文学賞「勇気ある国際的作家」を受賞した。2015年に『無の国の門』(白水社)を刊行。20か国で翻訳され、仏訳は2016年度フランス最優秀外国文学賞(エッセイ部門)を受賞した。2017年に本書を刊行、12か国で翻訳され、仏訳は2018年度フェミナ賞(外国小説部門)最終候補作、英訳は2021年度全米図書賞(翻訳部門)の最終候補作に選ばれた。最新作は2021年の『風の立つ場所』。パリ在住。
お問い合わせ先: projectwatan3★gmail.com ※★は@に変更してください
新刊の情報: https://www.hakusuisha.co.jp/book/b646774.html
主催:科研費基盤研究(A)「トランスナショナル時代の人間と「祖国」の関係性をめぐる人文学的、領域横断的研究」(研究代表者:岡真理)/科研費若手研究「近現代アラブ思想・文学における「共存」構想とその実践」(研究代表者:岡崎弘樹)/早稲田大学総合人文科学研究センター研究部門「拡大するムスリム社会との共生:歴史的背景とグローバル化」/早稲田大学中東・イスラーム研究コース